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イスラエルとの経済・技術交流と同国のパレスチナ占領政策に関する質問主意書

参議院 第192回 第41号

提出者
参議院
提出日
2016年11月24日
内閣転送 2016年11月28日
答弁書受領日
2016年12月2日
提出から8日
答弁の項目数
3
質問 1,508字/答弁 495字

質問本文

昨年十二月、政府は日・イスラエル投資協定(以下「投資協定」という。)の実質合意を発表した。政府は投資協定を年内にも締結する方針と報じられている。また、本年六月には、イスラエルとのサイバーセキュリティに関する技術協力覚書(以下「技術協力覚書」という。)の年内締結に向けた動きも報じられている。しかしながら、イスラエルが被占領パレスチナ領で継続している入植地拡大は中東和平に対する深刻な障害となっており、これに対し、イスラエルの入植地ビジネスに対する規制を求める決議が国連人権理事会で採択されるなど、国際的な批判がかつてなく高まっている。日本も中東和平プロセスについて二国家解決の実現を支持する立場から、同理事会理事国であった時期には前述したような決議に賛成票を投じており、また、イスラエルの入植活動は国際法違反であるとする批判を繰り返し表明している。したがって、外交政策の一貫性と透明性という観点から、日本とイスラエルとの経済・技術交流を進める際には、国連人権理事会の報告書や決議で指摘されているイスラエルの入植地ビジネスに付随する法的・倫理的リスクを十分考慮することが必要とされる。

以上を踏まえ、以下質問する。

一 東エルサレムを含むヨルダン川西岸地区、ガザ地区およびゴラン高原は、投資協定および技術協力覚書の対象となり得るイスラエルの領域に含まれるか。

二 イスラエル入植地の住民や同入植地に活動拠点をもつ企業は投資協定の投資主体となり得るか。

三 イスラエル入植地に存する企業や不動産等は、投資協定の投資対象となり得るか。

四 国連人権理事会の調査団が二〇一三年に公表した「東エルサレムを含む被占領パレスチナ領におけるパレスチナ人民の市民的政治的経済的社会的文化的権利に対してイスラエル入植地が及ぼす影響について調査するための独立国際真相調査団報告」(A/HRC/22/63)第九十六項に列挙された入植地ビジネスに従事する企業は、投資協定の投資主体および投資対象となり得るか。

五 二〇一四年三月に国連人権理事会が採択した決議(A/HRC/RES/25/28)では、「個人と企業に対し、経済・金融活動や入植地におけるサービス提供、土地・建物の購入を含む、入植地に関わる活動に関わることに伴う、金融上及び風評上のリスク、法的なリスク、加えて個人に対する権利侵害の可能性についての情報を(各国政府が)提供することを求める」とされているが、投資協定および技術協力覚書の締結を含めた両国経済・技術交流の推進に際しては、同決議を施策に反映させる必要があると考えられるが、政府は具体的な措置を考えているか。

六 技術協力覚書に関しては、宮城県にある「制御システムセキュリティセンター」でイスラエル製品やソフトの試験を行う計画があるなどと報じられているが、イスラエルのサイバーセキュリティ企業の多くはイスラエル軍のサイバー部隊と緊密な関係を持っていることはよく知られている。このサイバー部隊は被占領パレスチナ領やイスラエル国外で非合法な諜報活動や破壊活動に従事していることが多くの関係者や報道によって指摘されている。最近では、イランのウラン濃縮施設に対するサイバー攻撃にイスラエル軍のサイバー部隊である八二〇〇部隊が関与していることが明らかになっている。したがって、イスラエルのサイバーセキュリティ企業の技術を日本に導入する際には、経済・技術交流を通じてイスラエルの非合法な諜報活動や破壊活動に日本の資本や技術が利用されないよう細心の注意が必要になると考えられるが、この点に関してどのような対策を考えているか。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一から四までについて

お尋ねのイスラエルとの投資に関する協定及びサイバーセキュリティ分野における技術協力に関する文書については、現在交渉中であることから、その具体的な内容についてお答えすることは差し控えたい。

五について

政府としては、東エルサレムを含むヨルダン川西岸における入植活動は国際法違反であり、即時かつ完全に凍結されるべきとの立場であり、イスラエルに対し、入植活動の完全凍結を累次にわたり求めている。このような立場から、我が国は、御指摘の国際連合人権理事会の決議の採決に際して賛成票を投じているところである。

六について

お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではなく、また、イスラエルとのサイバーセキュリティ分野における技術協力に関する文書については、現在交渉中であることから、その具体的な内容についてお答えすることは差し控えたい。いずれにせよ、一般論として申し上げれば、我が国からの機微な汎用技術等の移転については、外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第二十五条第一項等の規定により、国際的な平和及び安全の維持の観点から、経済産業大臣の許可を要することとされている。

参議院の原文

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