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豪雪対策に関する質問主意書

衆議院 第107回 第16号お答えすることは困難 ×2

提出者
衆議院
提出日
1986年11月21日
内閣転送 1986年11月26日
答弁書受領日
1986年12月19日
提出から28日
答弁の項目数
9
質問 965字/答弁 1,722字

質問本文

衆議院議長 原 健三郎 殿

豪雪對策に關する質問主意書

國民がその居住する地域の自然的環境など自己の努力によつては不可避の要因によつて蒙る不利益は國家が之を救濟すべきである。

東北、北海道、裏日本など豪雪寒冷地帶に對しては豪雪及び特別豪雪市町村の指定など對策されて來た努力は之を多とするが、未だ必ずしも十分とは言ひがたい。

ことに最近、國民生活の向上はめざましいものがあるが、豪雪地方住民はその進歩に追從しがたい状況におかれ、爲に人口の大都市及び無雪地域への流出は止めがたく、過疎現象は、世界との競争を強ひられる農林業等の不振と相まつて、聚落の崩潰をも案ぜられるに至つてゐる。

今これを改善して、人口の過疎化を防止し、そこに住む住民の生活を防衛することは國政の急務であり、從つて豪雪對策こそは緊要の課題である。よつて以下質問する。

一 「雪は降ることそのものが雪害である」降雪によつて生ずる人的・物的損失のみが雪害とする思想によつては豪雪地方の眞の救濟はない。人的・物的被害を防止するため費された計算しがたい努力と出費について、これを補償し援助することこそ雪害對策の基本であるが、政府の見解はどうか。

二 税制において、次の諸点に配慮される用意がないか。

1 所得税の雑損控除の除雪等に要した経費五萬圓の上限の引上げ。

2 小型ブルトーザなど今日的要求を満す除雪機械の購入費の控除制度。

3 防寒具、石油、ガソリン、電力など暖房に要した経費の控除。

4 自動車税等についての地域格差の制度。

5 住宅、車庫、倉庫などの取得、相続にかかる課税の減免措置。

三 豪雪地域の人口流出の要因は雇用の不安にある。ついては工場の誘致は欠くべからざる課題である。その計書を示されたい。

四 豪雪地域の住民の要求のうち教育機關の不足に關する改善については切なるものがある。

國・公・私立大學などの建設又は誘致について政府の方策を示されたい。

また、雪に關する國立の研究機關設置等の措置如何。

五 豪雪地域については米など農作物の減反を課さないよう特例措置を講ずることは出來ないか。

六 豪雪及び特別豪雪市町村の指定を拡大し、それら市町村への交附金など財政援助の道を開かれたい。見解如何。

また、冬期間のより完全な交通確保の措置如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

豪雪害の予防に関しては、災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)に基づく防災基本計画において人命の保護及び交通の確保を定めており、これを基本として雪害対策を実施しているところである。

なお、人的・物的被害を防止するための計算し難い努力と出費について、国が補償し援助することは適当でないと考える。

二の1について

所得税の雑損控除は、災害等に伴う災害損失や災害に関連する支出が相当の額となる場合の担税力の減殺をしんしやくする趣旨から設けられているものである。したがつて、このような雑損控除の趣旨にかんがみれば、雑損控除のいわゆる足切り限度額五万円は相当低い水準にあり、医療費控除の足切り限度額との権衡をも考慮すれば、これを引き下げることは適当でないと考える。

二の2及び3について

非業務用の資産の購入費や暖房に要した費用等は、日常生活に伴う支出であり、様々な国民の生活態様の中からこのような特定の家計支出を抜き出して税制上しんしやくするにはおのずから限界があること等から、これらを所得控除の対象とすることは適当でないと考える。

二の4について

自動車税については、冬期間自動車を運行することができないと認められる地域に定置場を有する自動車に対して既に軽減措置を講じているところである。

なお、その他の自動車関係税については、その税の性格等から地域格差を設けることは困難である。

二の5について

特別豪雪地帯等における一定の高床式住宅については、昭和六十一年度から不動産取得税の課税標準の特例措置を適用する場合の住宅の床面積の判定に当たり、一定の床下部分の床面積は算入しない取扱いとしたところであるが、このような措置を拡大することは、他の地域における不動産との均衡上、困難である。

なお、相続税については、負担の公平の観点等からみて、特定の地域に対する減免措置を講ずることは適当でないと考える。

三について

豪雪地帯において産業等の振興を図り、人口の定住化を推進することは、国土の均衡ある発展を図る上で重要な課題であり、豪雪地帯対策特別措置法(昭和三十七年法律第七十三号)に基づく豪雪地帯対策基本計画において産業等の基礎条件の整備を図ることとしている。

また、工場誘致については、工業再配置促進法(昭和四十七年法律第七十三号)に基づく工業再配置計画その他個々具体的な施策により実施してきているところである。

なお、豪雪地帯は、札幌市、室蘭市等を除き、ほぼ全域が工業再配置促進法に基づく誘導地域に含まれている。

四について

我が国の高等教育機関の整備については、「昭和六十一年度以降の高等教育の計画的整備について」(大学設置審議会大学設置計画分科会報告)において、地域配置の在り方を含め、その方向が示されているところであり、今後とも十八歳人口の増減にも配慮しつつ、同報告に示された方向に沿つて、適切に対処してまいりたい。

また、我が国の雪害対策に関する調査研究は、科学技術庁国立防災科学技術センターの雪害実験研究所(新潟県長岡市)及び新庄支所(山形県新庄市)が中心となつて、関係機関と連携を図りつつ推進している。

五について

農作物については、地域の実情も勘案しながら需給の動向に即応した生産を推進しているところである。

なお、米については、地域の特性に応じた農業生産構造の確立を図る方向で転作等を推進しており、転作等目標面積の配分に当たつても各地域の実情を総合的に勘案して行つているところである。

六について

豪雪地帯及び特別豪雪地帯については、豪雪地帯対策特別措置法の趣旨に即して指定をしているところであり、現時点では新たに指定を拡大する考えはない。

なお、市町村の除雪に係る経費等については、地方交付税による措置等の必要な施策が講じられているところである。

また、冬期間の交通確保については、積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法(昭和三十一年法律第七十二号)に基づく雪寒事業等により、安全かつ円滑な道路交通の確保を図るなど、交通施設の除雪等が適切に実施されるように努めているところである。

右答弁する。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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