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政府の「日本のミサイル防衛計画」に関する質問主意書

衆議院 第166回 第479号お答えすることは困難 ×2

提出者
社会民主党・市民連合
提出日
2007年7月3日
内閣転送 2007年7月5日
答弁書受領日
2007年7月10日
提出から7日
答弁の項目数
4
質問 1,782字/答弁 795字

質問本文

久間章生防衛大臣は、二〇〇七年六月二日、シンガポールで行われた日米豪防衛相会談後の記者会見では、ミサイル防衛に関して

(一) 「特定の国を意識しての話ではなくて、やはりテロリストとか、無法な国家のミサイルを意識しての防衛システムだということについては、理解してもらえるはず」

と発言している(防衛省・自衛隊のHPより)。

さらに六月二四日の沖縄県宮古島市における講演で、防衛省・自衛隊が進めるミサイル防衛(MD)に関して、

(二) 「今のミサイル防衛(MD)システムで九九%は排除できる。今のSM3で九割以上迎撃でき、外れた一割をPAC3が撃つ確率は九割」

と発言した(毎日新聞二〇〇七年六月二五日朝刊)。

ミサイル防衛に関する防衛大臣の発言が相次ぐなか、六月二九日、憲法解釈上禁じられている集団的自衛権行使の事例研究を進めるために設置した有識者会議「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」が開かれ、「米国に向かうかもしれない弾道ミサイル迎撃の可否」について議論し、日本のミサイル防衛システムで迎撃するべきだとの意見が大勢を占めた。

安倍晋三首相はあいさつで、第三国から米国向けに弾道ミサイルが発射された場合の影響について「わが国自身の防衛に深刻な影響を及ぼすことは間違いない。こうした意味において、日米同盟がより効果的に機能するようにとの観点から重要なテーマだ」と強調した。

しかし政府は二〇〇三年のミサイル防衛システムの導入決定時に「わが国を防衛することを目的とするもので、第三国の防衛のために用いられることはないことから、集団的自衛権の問題は生じない」との福田康夫官房長官談話を発表している。

久間防衛大臣もまた、

(三) 「今、日本に配備しようとしているミサイル防衛システムで他国へ向かって発射されるやつを、まあ発射段階で撃つのは別として、もう軌道に乗ってしまったやつ、どこに向かっているかというのが分かった段階で撃つというのは技術的に難しい」(二〇〇六年一二月七日参議院・外交防衛委員会)と繰り返し発言している。

技術上・コスト上の問題を含めてまだまだ実効性に疑問が持たれているミサイル防衛システムと、憲法解釈の変更につながりかねない集団的自衛権をめぐる議論は、重心を低くして取り扱われるべき内容である。

従って、以下質問する。

一 《発言(一)》について

1 海洋国家である日本に対して、テロリストが弾道ミサイルで攻撃することは可能と考える根拠は何か。政府の見解を示されたい。

2 テロリストによるミサイル攻撃においては、発射地点を特定できず、前触れや告知なしに攻撃されることが想定される。そのような場合でも、九九%のミサイルは排除できると考える根拠は何か。政府の見解を示されたい。

二 《発言(二)》について

1 「海上配備型迎撃ミサイルSM3の迎撃率が、九割以上である」とする発言について、どのような前提条件下で「九割以上」と想定しているのか。政府の見解を明らかにされたい。

2 「陸上配備型迎撃ミサイルPAC3の迎撃率が、九割以上である」とする発言について、どのような前提条件下で「九割以上」と想定しているのか。政府の見解を明らかにされたい。

三 《発言(三)》について

1 「九九%は排除できる」というなかに、「もう軌道に乗ってしまったやつ、どこに向かっているかというのが分かった段階」の「他国に向かって発射されたミサイル」は含まれるのか。政府の見解を示されたい。

2 米国との間で集団的自衛権の行使が認められた場合、現行のミサイル防衛システムでは、「米国に向かう軌道に乗ったもの、米国に向かうのが分かった段階で迎撃するのは難しい」という見解か。政府の見解を示されたい。

3 そうであるなら、集団的自衛権を行使して日本が米国を防衛する場合には、「発射段階で」「軌道に乗る前に」「どこへ向かうのかわからない段階で」ミサイルを迎撃する以外に技術的に不可能と考えられるが、ミサイル防衛システムのそうした運用を、政府は現時点で想定しているか。

4 そうした運用は、先制攻撃とどう違うのか。政府の見解を示されたい。

5 そうした運用は、ミサイル防衛システム導入決定時の「福田官房長官談話」と矛盾する。これに対する政府の見解を示されたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一の1について

一般論としては、テロリストによるものであるか否かにかかわらず、弾道ミサイルは遠距離にある目標を攻撃することが可能である。また、テロリスト等の非国家主体による大量破壊兵器及びその運搬手段の取得・使用について、各国で懸念が共有されているところである。

一の2、二及び三の1について

イージス艦による迎撃については、これまで米国において実施された迎撃試験において、米国政府の発表によれば十一回中九回成功しているものと承知している。また、ペトリオット・ミサイルPAC−三については、平成十五年の米国等によるイラクに対する武力行使の際に現地に展開し、迎撃範囲内のすべての弾道ミサイルの迎撃に成功したとの発表が米国政府によりなされたと承知している。さらに、弾道ミサイル防衛システムについては、我が国としても独自に分析を行っており、これら過去の試験等の結果にかんがみれば、当該システムの技術的信頼性は高く、我が国の領域に飛来する弾道ミサイルの迎撃に成功する確率は相当に高いものと考えている。しかしながら、当該確率については、発射される弾道ミサイルの種類、発射場所及び着弾場所等様々な要素によっても変化するものであるなどの事柄の性質上確たる数値をお示しすることは困難である。

三の2について

我が国が今般導入する迎撃ミサイルであるSM−三については、射程約千キロメートル級の弾道ミサイルに対処し得るよう設計されており、我が国から遠距離にある他国へ向かうような弾道ミサイルは、高々度を高速度で飛翔するため、このような弾道ミサイルを撃墜することは技術的に極めて困難である。

三の3から5までについて

現在、我が国が導入を進めている弾道ミサイル防衛システムは、あくまでも我が国を防衛することを目的とするものであり、弾道ミサイル等が我が国に向けて飛来することを確認した上で、迎撃することとしている。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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