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昨年の事業仕分けの議論を踏まえた「高機能演算研究基盤」の構築に関する質問主意書

衆議院 第174回 第472号

提出者
自由民主党・無所属の会
提出日
2010年5月14日
内閣転送 2010年5月19日
答弁書受領日
2010年5月25日
提出から11日
答弁の項目数
5
質問 682字/答弁 1,147字

質問本文

昨年十一月十三日に行われた「次世代スーパーコンピューティング技術の推進」についての事業仕分けの議論を踏まえ、平成二十二年度予算では、プロジェクトを進化・発展させたとして、「高機能演算研究基盤」の構築に取り組むこととされた。本事業自体は我が国の将来の産業・研究基盤を強化する夢のある取り組みであり、中期的に経済への波及効果も大きいものと考え、その着実な推進が必要と考える。ついては、事業仕分けの議論を踏まえ、六項目にわたり質問する。

一 「高機能演算研究基盤」の構築は、「次世代スーパーコンピューティング技術の推進」と比較して、政策目的や期待される効果についていかなる違いがあるのか。

二 事業仕分けでは、「ハードの戦いではなく、ソフトの戦いをすべき」との指摘があったが、どのような対応をされたのか。

三 先にベクトル部の開発を中止されているが、その経緯を示されたい。気候変動のシミュレーションへの応用などプロジェクトの推進には問題はないのか。

四 本プロジェクトでは、神戸市に本体を設置し、全国の各利用者との間は通信ネットワークで結ばれるものと理解するが、大量のデータを伝送する上で、通信ネットワークを新たに整備・強化する必要は生じないのか。必要であるとすれば、所要経費の見積もりを示されたい。

五 「世界一を目指す必要はない」という考え方について、科学技術政策を推進する上での政府の見解はいかがか。

六 本事業自体は我が国の将来の産業・研究基盤を強化する夢のある取り組みであり、中期的に経済への波及効果も大きいものと考えるが、政府の見解はいかがか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一及び二について

御指摘の「「高機能演算研究基盤」の構築」(以下「本件事業」という。)は、開発者側の視点から利用者側の視点へと転換を図り、より多様なニーズにこたえる観点から「次世代スーパーコンピューティング技術の推進」を発展させたものであり、引き続き次世代スーパーコンピュータを開発し、これと国内の様々なスーパーコンピュータとの間のネットワークを構築することによって、多くの者がこれらを利用してデータの共有や共同分析等を行うことができる環境を整備することを目的としている。本件事業により、スーパーコンピュータの利用者数の増加や、様々な分野におけるより多様で高度な研究の進展が期待される。

また、本件事業においては、引き続き、次世代スーパーコンピュータ等に係るソフトウェアの研究開発を行うこととしている。

三について

次世代スーパーコンピュータのシステム構成については、平成二十一年四月に科学技術・学術審議会研究計画・評価分科会情報科学技術委員会次世代スーパーコンピュータプロジェクト中間評価作業部会(以下「作業部会」という。)から、スカラ部とベクトル部から構成される「複合システムの在り方を含め、プロジェクトの目標達成を念頭に置いた最適なシステム構成を再検討すること」を要請されたことを受け、開発主体である独立行政法人理化学研究所が、システム構成案の再検討を開始し、その後、ベクトル部の開発を担当する企業から製造段階への不参加が表明されたことも踏まえ、スカラ部のみで構成される新たなシステム構成案を策定した。

このシステム構成案については、同年七月に作業部会によって取りまとめられた「次世代スーパーコンピュータプロジェクト中間評価報告書」において、「プロジェクトの目標達成を念頭に置いたシステム構成として妥当である」と評価され、また、ベクトル部の利用を想定していたアプリケーションに対する影響については、プログラムの書換え等の調整を行うことにより限定的なものとなると評価されている。

四について

御指摘の通信ネットワークの在り方については、今後、文部科学省において、スーパーコンピュータを所有する機関や利用する機関等による議論を踏まえ、具体的な検討を進めていくこととしている。

五について

世界最高水準の研究開発基盤を整備することは、科学技術政策を推進する上で重要であると考えており、本件事業においても、引き続き、世界最高水準の次世代スーパーコンピュータの開発を進めていくこととしている。

六について

本件事業により、最先端の情報通信技術の獲得や、次世代スーパーコンピュータ等を活用した高速で高精度のシミュレーションを通じた科学技術の進展等による産業競争力の強化等が期待できるものと考えている。

衆議院の原文

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