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安倍総理の格差の現状認識に関する質問主意書
衆議院 第190回 第5号お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×1
質問本文
一 平成二十七年二月十六日の衆議院本会議で、岡田克也民主党代表が安倍晋三総理大臣に以下の質問をした。
「総理は、日本社会の格差が近年拡大しているという事実はお認めになりますか。また、総理は、予算委員会で、格差が人々にとって許容の範囲を超えているものなのかどうかということが重要だと答弁されました。総理自身、今の格差が人々の許容範囲を超えていると判断しているのですか。それとも、そうではないのですか。全ての議論の前提ですから、それぞれについて、イエスかノーか、はっきりとお答えください」。
この質問に対して、安倍総理は、以下のように答弁した。
「格差に関する指標はさまざまであり、格差が拡大しているかどうかについては一概に申し上げられませんが、例えば、我が国の場合、当初の所得に比較して、税や社会保障による再分配後の所得の格差は、おおむね横ばいで推移しています。
また、最近の世論調査によると、国民の中流意識は根強く続いており、個人の生活実感において、格差が許容できないほど拡大しているという意識変化は確認されていません」。
安倍総理の格差の現状認識は現在でもこの答弁と同じなのか、お示し願いたい。
二 また、同じ答弁中、安倍総理は「なお、格差の状況については、引き続き幅広く検証してまいります」と述べている。その後、新たな検証をして、その結果が出たのであればお示し願いたい。未だ出ていないのであれば、いつまでにどのような検証をするのかお示し願いたい。
三 また、同じ答弁中、安倍総理は「子供たちの誰もが、家庭の経済事情に左右されることなく、希望する教育を受けられるようにしてまいります」と述べているが、現時点でこの答弁内容は実現しているとお考えか。実現していなければ、どのような政策を実施すれば、この答弁内容が実現するとお考えか。その政策内容と予算規模、実施時期を問う。
また、県別所得と県別大学進学率が比例している現実を内閣として認識しているか。またこの現実は内閣としても問題視しているか。
OECD諸国で公的な給付型奨学金が未整備の国名をお示し願いたい。ご存じでなければ調査する予定はあるか。
また、日本はOECD諸国で教育に関する国民の自己負担が最も高い国といわれているが、それは事実か。ご存じなければ調査する予定はあるか。
以上、世界一高いといわれる日本の教育費について内閣の見解を問う。
四 内閣は、相対的貧困率について、これまで、OECDが使用している厚生労働省の調査数値(約十六パーセント)だけでは不適切だとして、総務省(約十パーセント)の調査数値と、どちらが適切か研究するとしている。その研究結果の内容を詳細にお示し願いたい。結局、どちらの数字が国民全体の実態をより正確に反映しているものなのか明確にお示し願いたい。
右質問する。
政府答弁書
一及び二について
御指摘の答弁は、ジニ係数や国民の中流意識を例に用いて、格差の現状について述べたものである。
また、格差の状況については、「相対的貧困率等に関する調査分析結果について」(平成二十七年十二月十八日内閣府・総務省・厚生労働省公表。以下「調査分析結果」という。)において、相対的貧困率は、過去十年で見ると、相対的貧困率が相対的に高い六十五歳以上の世帯や単身世帯(主に単身高齢者世帯)、大人一人と子供の世帯の全世帯に占める割合の増加等を要因として緩やかに上昇していることが示された。
格差の認識については、これまでと基本的に変わりはない。
三について
御指摘の答弁内容を実現するためには、財源を確保した上での幼児教育の段階的無償化、奨学金や授業料減免の充実、学習が遅れがちな生徒を対象とした補習学習の支援等が必要であると考えている。お尋ねの予算規模及び実施時期については、財源も勘案しつつ、毎年度の予算編成過程において検討するものであり、現時点でお答えすることは困難であるが、現下の状況において必要な経費として、平成二十七年度補正予算及び平成二十八年度予算において、例えば、幼児教育の無償化に向けた段階的な取組として幼稚園就園奨励費補助に約三百二十三億円、高校生等奨学給付金に約百三十一億円、無利子奨学金事業に約八百八十億円、大学等の授業料減免等への支援に約四百九億円、地域住民等の参画による中学生や高校生等を対象とした学習支援に約六億円を計上したところである。
お尋ねの「県別所得」及び「県別大学進学率」の意味するところが必ずしも明らかではないが、平成二十四年度県民経済計算及び平成二十四年度学校基本調査の結果における都道府県別の一人当たりの県民所得と高等学校等の卒業者のうち大学の学部への進学者の割合については、一定の関係性が見られると承知している。
内閣としては、意欲と能力のある学生等が、家庭の経済事情に左右されることなく、希望する教育を受けられるようにすることが重要であると考えている。
奨学金を含む教育費の負担軽減のための方策については、様々な制度があり、一概に比較することは困難であるが、我が国以外の経済協力開発機構の加盟国のうち、高等教育段階において給付型の奨学金制度が設けられていない国としては、少なくとも、アイスランド共和国について、公的な給付型の奨学金制度がない旨が欧州委員会が発行する資料に記載されていると承知している。
また、同機構が平成二十七年に公表した「図表でみる教育(二千十五年版)」と題する報告書によると、我が国の初等教育段階から高等教育段階までにおける教育機関に対する支出に占める家計による支出の割合は、同機構の加盟国のうち、同様の数値が示されている二十七か国の中では五番目に高くなっている。
四について
調査分析結果においては、格差に関する議論が高まっている中で、相対的貧困率が上昇している要因、「全国消費実態調査」及び「国民生活基礎調査」(以下「両調査」という。)のサンプルの特徴、相対的貧困世帯の特徴等についての調査分析を行ったところであるが、両調査に共通して明らかとなったこととして、高齢者世帯、一人親世帯、単身世帯などに相対的貧困世帯が多いこと、また、過去十年で見ると、相対的貧困率が相対的に高い六十五歳以上の世帯や単身世帯(主に単身高齢者世帯)、大人一人と子供の世帯等が相対的貧困率の押し上げ要因となったことなどが挙げられている。また、調査分析結果においては、両調査の相対的貧困率の違いについては、回収率や調査系統の違いなど統計技術的な点が影響している可能性があり、それぞれの調査の目的や統計的特性等に留意しつつ、相対的貧困率の傾向を見ることが必要であること、加えて、格差の問題については、相対的貧困率指標だけでなく、具体的な論点等に応じて、両調査を含む様々な指標を用いて総合的に見ていくことが必要であること等がまとめとして記載されている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。