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日本の財政とトラス政権、ギリシャとの比較に関する質問主意書
衆議院 第219回 第188号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×2
質問本文
一 英国トラス政権(二〇二二年九月〜一〇月)は、一〇%超のインフレで景気が過熱していたにもかかわらず、財源なき大減税を強行し、その結果、通貨・債券・株式のトリプル安をきたし、一ヶ月半で退陣を余儀なくされた。
昨今、高市内閣が策定した補正予算の規模と新規国債発行額等をめぐって、このトラスショックの二の舞、その危険性を指摘する声があるが、高市総理の見解如何。
当時の英国の対外純負債額は▼四九・三兆円、経常収支は▼九・三兆円、英国国債の海外保有比率は三〇%、CDSスプレッドは〇・五〇二一%で、現在の日本の各指標とは根本的に異なると考えるがどうか。
二 石破前総理は、今年五月一九日の参議院予算委員会で「わが国の財政状況は間違いなく、極めてよろしくない。ギリシャよりもよろしくないという状況だ」と発言した。
1 高市総理もこの見解に同意するか。
2 日本の国債は自国通貨建てであるが、ギリシャの国債は共通通貨のユーロ建てである。「日米のような先進国の自国通貨建ての国債はデフォルトしない」(財務省HP)と考えるが、総理の見解如何。
3 財政状況は、高市総理が言うように、各種指標を総合的に勘案して判断すべきである。たしかにギリシャの政府債務残高対GDP比は日本のそれより低いが、ギリシャは、対外純負債国であり、恒常的な経常赤字国。破綻時のギリシャ国債の海外保有比率は七三%に上り、CDSスプレッドは三七〇%(二〇一二年三月)だった。現在の日本の各指標とは根本的に異なると考えるがどうか。
右質問する。
政府答弁書
一及び二の3について
一の前段のお尋ねについては、「トラスショックの二の舞、その危険性を指摘する声」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、いわゆる「トラス・ショック」に関する政府の認識については、令和七年十一月五日の衆議院本会議において、高市内閣総理大臣が「どの国においても、一たび経済財政運営に対する信認が損なわれると市場が鋭く反応しかねないという点では、一つの教訓として受け止めております。」と答弁しているほか、同年十二月八日の参議院本会議において、同内閣総理大臣が「同様の状況が我が国において直ちに生じるとは考えていません。」と答弁しているとおりである。
一の後段及び二の3のお尋ねについては、お尋ねの「根本的に異なる」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないため、一概にお答えすることは困難であるが、例えば、いわゆる「トラス・ショック」が発生した際の英国との比較については、同日の参議院本会議において、同内閣総理大臣が「トラス・ショックについては、経常収支や国債の国内保有比率などについて我が国の状況とは大きく異なっており、同様の状況が我が国において直ちに生じるとは考えていません。」と答弁しているところである。
二の1について
お尋ねについては、令和七年十一月五日の衆議院本会議において、高市内閣総理大臣が「御指摘の石破前総理の御発言は、日本の財政状況について議論する中で、例えば、債務残高対GDP比がギリシャを含めた他国と比べて高い水準にあることを念頭に置いて、日本の財政が厳しい状況にあることについて言及されたものと承知しておりますが、各国の財政状況を比較する際には、様々な指標から多角的に評価する必要があると考えております。」と答弁しているとおりである。
二の2について
御指摘の記載については、財務省において、日本国債に対する格付けの引下げが行われた当時の状況を踏まえ、外国格付会社に対してより客観的な説明を求める趣旨で示されたものであるところ、お尋ねについては、令和七年十一月二十一日の衆議院財務金融委員会において、片山財務大臣が「この意見書は、財政運営に対する市場からの信認が損なわれた場合のような、・・・金利の上昇が極端な形で行われて、その償還にいろいろ影響が生じて非常に国債管理政策が難しくなるという可能性まで全否定しているわけではないです。」と答弁しているとおりである。