Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 参議院 第104回

大学の教育研究の質的向上とその適正な評価制度の確立に関する質問

参議院 第104回 第51号検討してまいりたい ×1

提出者
参議院
提出日
1986年5月19日
内閣転送 1986年5月21日
答弁書受領日
1986年5月27日
提出から8日
答弁の項目数
3
質問 1,389字/答弁 548字

質問本文

大学の教育研究の質的向上とその適正な評価制度の確立に関する質問主意書

今日のわが国の高等教育は、量的拡大から質的充実の時代を迎えているといつてよい。更に、今後予想される教育の国際化、限られた財源内での効率的な教育研究の必要性等の課題を思うと、いかにすれば高等教育の質の向上が可能であるかについて、真剣に検討すべき時期に来ていると考えるものである。特に、技術革新が目覚ましい理工系の分野の教育研究のあり方については、緊急を要することであると考える。

大学における教育研究の向上の観点から、ここに指摘したい問題は、わが国では大学や学部(又は学科)の設置認可は文部省によつて行われるのであるが、設置後の教育研究の状況についてのフォローアップは十分でなく、各大学・学部の自己評価に任せきりになつていることである。だからといつて、文部省にそのような評価を委ねることには、大学の自治、学問研究の自由の原則からいつて望ましいことではない。

この点で、米国の制度は示唆的であり、十分参考になると考える。例えば、この国の工学分野では、「工学・技術課程認定協会」(Accreditation Board for Engineering and Technology 略称、ABET)なる機関が設けられている。

これは、工学関係の学会を主要なメンバーとする政府から独立した全国的団体で、大学の工学関係の、(1)教育プログラムの基準の設定、(2)その基準に合致するかどうかに関する専門家による評価、(3)合格と認定された大学のリストの公表、(4)合格認定された大学に対する定期的訪問調査の実施等を行い、工学分野の教育研究水準の維持向上に努めているのである。

このような評価制度は、医学、法学、教員養成等、他のほとんどすべての専門分野でも同様に設けられている。この米国方式の特徴は、何よりも学会メンバーである専門家集団による自主的評価であることに注目したい。

戦後わが国においても、この米国流の大学の集団的自己規制方式の導入が試みられ、大学基準協会等が設けられたのであるが、時期尚早で機が熟さなかつたこともあり、十分な発展をみずに今日に至つている。

しかし、高等教育の質の向上が焦眉の問題とされている今日、この米国方式を再評価し、その導入の試みがもつと積極的に進められるべきである。

そこで、以上のような考えから、以下若干の質問をしたい。

一 米国では、民間の資格認定団体による認定(アクレディテーション)が実施され、教育水準の維持に大きく寄与しているが、日本でも米国のような民間団体による認定が必要ではないか。

二 もし、学会や大学団体等が協力して大学や学部を相互に評価する試みがなされる場合、文部省はこれを支援する考えはあるか。

三 大学設置基準(文部省令)による規則があるため、大学教育が画一化、硬直化しているという批判を聞くが、文部省は各大学において特色ある大学教育が実施できるよう、これまでどのような措置を講じてきたか。

四 臨時教育審議会の第二次答申で、高等教育の改革に関し、大学教育の充実と個性化、大学院の飛躍的充実と改革、大学と社会の連携の強化、大学基準協会の活性化等の提言がなされているが、文部省は、今後、どのように対応し、大学における教育研究の質的向上を図つていくのか。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一及び二について

大学が協力して、自主的に適切な方法により、各大学の評価を行い、その結果に基づいて各大学につき御指摘のような認定等を行うことは、大学の教育研究の水準の維持向上にとつて、有意義な方法のひとつであると考える。臨時教育審議会の教育改革に関する第二次答申においても、大学の自己評価等の重要性及び大学基準協会の活性化について指摘されているところであり、大学の評価の方策の一環として、御指摘のような試みに対する支援についても検討してまいりたい。

三について

大学が学術の進歩と社会や国民の要請にこたえ、各大学において特色ある教育研究が展開できるよう、大学制度の弾力化等の観点から昭和四十五年以降大学設置基準(昭和三十一年文部省令第二十八号)の改正等を数次にわたつて行い、これにより、一般教育科目の履修方法等の弾力化、単位互換制度の導入等の措置を講じてきたところである。

四について

臨時教育審議会の教育改革に関する第二次答申においては、大学教育の充実と個性化、大学院の飛躍的充実と改革等大学改革に関する多くの提案がなされている。政府としては、同答申を最大限に尊重しつつ、教育改革を効果的に推進することとし、総合的観点から、所要の改革方策の検討、立案等を進め、逐次その実現を図ることとしている。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

検討してまいりたい ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 2021年1月22日 平山 佐知子 答弁 2021年2月2日
参議院 第204回 第6号
提出 1985年6月25日 吉川 春子 答弁 1985年7月9日
参議院 第102回 第54号
提出 2012年11月15日 谷岡 郁子 答弁 2012年11月22日
参議院 第181回 第54号
提出 2007年11月1日 藤末健三 答弁 2007年11月9日
参議院 第168回 第43号検討してまいりたい ×1
提出 2013年5月14日 江口 克彦 答弁 2013年5月24日
参議院 第183回 第97号検討してまいりたい ×1
提出 1947年7月30日 石山賢吉 答弁 1947年8月6日
衆議院 第1回 第3号

件名の語が重なる質問主意書

提出 2025年12月8日 福田 玄(国民民主党・無所属クラブ) 答弁 2025年12月19日
衆議院 第219回 第121号
提出 2025年4月11日 屋良 朝博(立憲民主党・無所属) 答弁 2025年4月22日

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる