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選挙における投票に関する質問主意書

参議院 第152回 第3号お答えすることは困難 ×1承知していない ×1

提出者
参議院
提出日
2001年8月9日
内閣転送 2001年8月10日
答弁書受領日
2001年9月18日
提出から40日
答弁の項目数
5
質問 797字/答弁 1,671字

質問本文

国民の選挙権は憲法第十五条の中で明確に述べられているように、等しく国民に認められたものであるはずである。しかし、特定の国民は選挙から排除されてしまっていたり、立場が不明確な状況に置かれてしまっている。例えば、この夏の参議院選挙で知的障害者が投票しようとした際、ある投票所では他の人が付き添っても問題無かったが、別の投票所では認められなかった、というように投票所によって対応が異なっていた。このような人達の選挙権を保障するために、政府は選挙の在り方について常に実態を把握した上、その改善に努めなければならない。

そこで、以下質問をする。

一 公職選挙法では、盲目の人は点字によって、身体の故障又は文盲の人は代理投票という形で投票補助者によって投票でき、また、選挙当日に投票所に行くことができない重度の障害がある人などは不在者投票できる旨定められている。しかし、以下の人は選挙権があるといえども実際投票することが難しい人である。彼らが実際に選挙権を行使するために現在どのようなシステムが存在するか。

ア 重度の知的障害により的確な判断ができない人

イ 痴呆老人

ウ 「植物人間」状態の人

エ シックハウス等で投票会場に入れない人

二 投票をする際、ほかの人の手助けがなければそれを行えない人で、公職選挙法で明記されていない人が存在する。このような人に対して投票の手助けをしてもよいか。よいのであればどの程度まで可能か。法的根拠を含めて回答されたい。

三 なぜ投票で候補者や政党の名前を鉛筆で書く方式を採用しているのか。マークシートやパンチ穴などもっと簡易な方法ではできないのか。

四 投票権を持ったすべての人が投票できるための方策を検討するような組織や会議が今まであったか。あるのであれば名称とその報告書を示されたい。なければそのようなことを検討する組織・会議を設置する予定はあるか。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一のアからウまでについて

公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)は、選挙が選挙人の自由に表明する意思によって公明かつ適正に行われることを確保することを目的としているところ、お尋ねの一のアからウまでに掲げる者のうち、投票する意思があり、かつ、いずれの候補者又は政党その他の政治団体(以下「候補者等」という。)に投票するかの意思を表明し得る選挙人で自らこれらの氏名又は名称若しくは略称を記載することができないものは、同法第四十八条の規定により、代理投票の制度を活用することができるが、投票する意思はあるがいずれの候補者等に投票するかの意思を表明し得ない選挙人又は投票する意思がなくしたがっていずれの候補者等に投票するかの意思を表明しない選挙人については、いずれの候補者等に投票するかの当該選挙人の意思が明らかにされることはなく、何らかの方法によってその意思を明らかにし当該選挙人が投票することができるとする制度はない。

一のエについて

総務省においては、投票所においていわゆるシックハウスの問題が発生し投票所に入場できなかった事例は承知していないが、公職選挙法第四十四条第一項に規定する投票所以外での投票は、選挙の公正の確保の観点から、同法第四十九条の規定による不在者投票又は同法第四十九条の二の規定による在外投票が認められる場合を除き、認められていない。

なお、仮に投票所においていわゆるシックハウスの問題が発生し選挙人が投票所に入場できないという場合には、投票管理者の判断により換気を行う等、適切な対応を講じることができるものと考えている。

二について

お尋ねの「ほかの人の手助けがなければそれを行えない人で、公職選挙法で明記されていない人」が具体的にどのような者を指すのか明らかではないが、体の不自由な選挙人を常時介護している者など、選挙人とともに投票所に入ることについてやむを得ない事情がある者として投票管理者が認めたものについては公職選挙法第五十八条の規定により投票所への入場が認められているほか、身体の故障又は文盲により自ら候補者の氏名又は政党その他の政治団体の名称若しくは略称を記載することができない選挙人は、同法第四十八条の規定により代理投票の制度を活用することができる。

三について

我が国では選挙制度発足当初に、立候補制度がとられていない状況において、選挙人が候補者の氏名を自書することにより投票を行ういわゆる自書投票主義の原則が採用された。大正十四年に立候補制度が採用された際も、投票用紙に候補者の氏名を印刷して投票所に配布することは実行することが困難であるとの理由から、自書投票主義が維持された。昭和三十七年及び昭和四十五年に公職選挙法の一部が改正され、地方公共団体の長の選挙及び議会の議員の選挙については候補者の氏名に対し○の記号を記載することにより投票する記号式投票によることができることとされ、現にこの記号式投票を採用している地方公共団体もあるところである。

なお、衆議院議員の選挙について、平成六年に小選挙区比例代表並立制が導入された際には、記号式投票によることとされたが、翌年の第百三十四回臨時国会における議員提案による同法の一部改正により自書式投票によることとされた。

投票方式をどのようなものとするかについては様々な意見があることから、これらを踏まえて検討していくべき課題と考える。

四について

最近においては、政見放送への手話通訳の導入について、自治省(当時)で開催された「政見放送研究会」において調査研究が行われ、平成六年に報告が取りまとめられたほか、障害者や高齢者も含め、選挙人が投票しやすい環境を整えるという観点から、同省で開催された「投票環境の向上方策に関する調査研究会」において調査研究が行われ、平成九年に報告が取りまとめられており、これらの報告を踏まえて所要の制度の改正が行われたところである。

今後とも、必要に応じ有識者の意見も聴きながら、選挙人が投票しやすい環境を整えるよう努めてまいりたい。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1承知していない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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