ことばで探す › 参議院 第156回
ETCに関する再質問主意書
参議院 第156回 第13号
質問本文
本年三月四日に受領した「ETCに関する質問に対する答弁書」(以下「答弁書」という。)に、論理の判然としない点があるので、再質問する。なお、同様の文言が並ぶ場合でも、各項目内及び各項目間の論理的整合性に注意しつつ、各項目ごとに平易な文章で答弁されたい。
一、日本道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団、本州四国連絡橋公団若しくは地方道路公社又は道路管理者(以下「道路公団等」という。)が道路の通行又は利用について徴収する料金は、設定に当たり国土交通大臣の認可を必要とするのではないか。
二、答弁書「十について」によると、「ETCカードの発行に当たっては、その支払の確実性を担保するための審査が行われている」とある。「支払の確実性を担保するための審査」を行う主体は、だれか。ETCカードの発行主体である信販会社ではないか。
三、「支払の確実性を担保するための審査」の条件について、ETCカードの発行主体である信販会社に問い合わせたところ、十八歳以上かつ継続収入の職業に就いている人とのことであった。政府は、ETCカードの発行について、私企業である信販会社の審査にゆだねられている事実を把握しているのか。
四、答弁書によると、「現在実施されている前払金に応じて割引が受けられるETC前払割引のほか、特定の路線や区間におけるETC利用者に限定した割引など、今後もETCの機能を活用した」「ETC利用者に特化した多様な料金施策」を実施していく予定としている。一方、私企業である信販会社による「支払の確実性を担保するための審査」に落とされた国民は、構造上、ETCを利用できない。したがって、「ETC利用者に特化した多様な料金施策」を実施すると、信販会社による「支払の確実性を担保するための審査」に通った国民と信販会社による「支払の確実性を担保するための審査」に落とされた国民との間に、たとえETC利用の意思を持ち、ETC車載器を保有・搭載し、同一車種・同一区間の利用という同一条件であっても、道路公団等の料金に差別が生じる。このことは、憲法第十四条で定めた「法の下の平等」に反するのではないか。内閣法制局長官の意見を示されたい。
五、大臣の認可する公共料金において、信販会社による「支払の確実性を担保するための審査」に通った国民のみが利用できる「多様な料金施策」が実施された例はあるか。
六、大臣の認可する公共料金において、信販会社による「支払の確実性を担保するための審査」に通った国民のみが利用できる「多様な料金施策」を実施することは、憲法第十四条で定めた「法の下の平等」に反するのではないか。内閣法制局長官の意見を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
日本道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団、本州四国連絡橋公団、地方道路公社又は道路管理者が管理する有料道路の料金は、道路整備特別措置法(昭和三十一年法律第七号)に基づき、国土交通大臣の許可又は認可を受けることとされている。
二及び三について
「ノンストップ自動料金支払いシステム」(以下「ETC」という。)の利用のために必要なETCカードの発行に当たっての審査を行う主体は、ETCカードの発行の申込みを受けてETCカードを発行するそれぞれのクレジットカード会社であると承知している。なお、当該審査は、極めて専門的かつ技術的な性格を持つものであることから、必要なノウハウや経験を有する民間会社を活用することには合理性があるものと考えている。
四について
御指摘の「ETC利用者に特化した多様な料金施策」は、ETCが料金所周辺の渋滞の解消及び環境の改善等の様々な目的の達成に資するものであることから、その普及の促進を図ることを目的として実施することとされているものである。
また、ETCの利用のために必要なETCカードの発行を受けるに当たっては、御指摘のようにクレジットカード会社による「支払の確実性を担保するための審査」が行われる仕組みとなっていると承知しているが、このような現行の仕組みは、料金の後払いによる通行を認めるというETCの特性に応じて採られている措置であるところ、例えば、あらかじめ利用者から相当額の保証金を利用実績等に応じて徴収する仕組みもこのような措置として考えられるが、利用者の利便性やその導入等に要する経費等の点で必ずしも合理的なものではなく、現在のところ、ETCの円滑な運用を確保することが可能な仕組みとしては、現行の仕組み以外に合理的なものが考えられない状況であると承知している。なお、ETCのより一層の普及の促進を図るため、ETCの普及の状況及び今後のETCの改良計画等を勘案しつつ、今後とも、現行の仕組みに代わる何らかの方策の導入の当否が検討されていくものと承知している。
他方、先の答弁書(平成十五年三月四日内閣参質一五六第四号)十についてで述べたとおり、ETCを利用できない者でも利用可能なハイウェイカードについては、その偽造が社会問題化しており、これまでの偽造防止対策を施した新型カードの販売等の対策にもかかわらず、新たな偽造カードの使用及び流通が後を絶たない状況であることから、五万円及び三万円の高額のハイウェイカードについて、今般廃止されることとなったものと承知している。
このような現状における諸般の事情を勘案すれば、結果的にETCを利用できる者と利用できない者との間で料金が異なるような場合が生ずることは、合理性のあるやむを得ない事情によるものであって、御指摘のように憲法第十四条第一項に反するものとは考えない。
五及び六について
各大臣の認可に係る公共料金について調査した限りでは、お尋ねのような例は存在しないが、四についてで述べたような事情により、「ETC利用者に特化した多様な料金施策」が憲法第十四条第一項に反するものとは考えない。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。