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産業廃棄物処理施設に関する質問主意書
衆議院 第109回 第14号
質問本文
衆議院議長 原 健三郎 殿
産業廃棄物処理施設に関する質問主意書
現在、産業廃棄物処理施設の設置に当たつては「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に従い、所定の事項について都道府県知事に届出するものとし、都道府県知事は厚生省令で定める技術上の基準に適合しない場合については六十日以内に計画の変更又は廃止を命ずることができるとある。即ち適合しておれば届出の日から六十日後には処理施設の設置が認められるものとなつている。
しかし、このような現在の届出制は、関係地域住民の意向が反映されない、届出どおりの処理が行われているのかという疑問がある等、様々の問題をもつており、処理施設設置地域において地域住民とのトラブルが続発している原因にもなつている。
そこで産業廃棄物処理施設が適正に設置されるよう、以下の項目について質問する。
一 産業廃棄物処理施設の設置に当たつては、関係地域住民(特に建設地の下流地域に居住及び上水道又は簡易水道等の水源地を有する場合はその関係住民)の同意を必要とするように規定できないか。
さらに関係地域の水利組合、漁業組合等の同意を必要とするように規定できないか。
二 廃棄物処理事業者が廃棄物を申請どおり運搬若しくは処分すれば問題にならないが、これが守られない場合はどのように対応されているか。
三 夜間の運搬処理作業が行われている時もあり、このような場合、投棄物の内容の確認は不可能であると考えるが、この点についてどう対応されているか。
四 設置のための届出書には、汚泥とか金属くず、燃ガラ、廃プラスチック等処理する産業廃棄物の種類が記載されている。しかし、これだけでは内容が不明瞭であり、中味が何であるのかわからない。中味によつては公害の度合いが異なると思われるが、内容を表示した届出制とするようにできないか。
特に将来、大きな環境問題や健康問題を発生させるおそれがある適正処理困難物については届出の段階で明示すべきであると考えるがどうか。
五 処理場からの汚水とその害の発生は埋立中の期間ではなくむしろ十年、二十年後からその影響が出始める可能性が十分予測される。そうした時に現行法ではこれらの原因で公害が発生した場合、被害者に対する補償責任はどこにあるか。
都道府県では業者に責任があるというが、業者そのものが何十年も存続するとは限らない。このような場合の責任を明確にする必要があると考えるがどうか。
六 産業廃棄物処理施設の設置並びに運営については直接行政に携わる都道府県の責任において行うべきであると考えるがどうか。
右質問する。
政府答弁書
一について
産業廃棄物処理施設の設置に当たつては、都道府県知事又は保健所を設置する市の長(以下「都道府県知事等」という。)が、生活環境の保全を図るため、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号。以下「法」という。)の規定に基づき定められた技術上の基準に照らしてその設置の届出を審査し、基準に適合しない場合には、設置の届出に係る計画の変更等の措置を講じているところであり、これに加えて関係地域住民等の同意を産業廃棄物処理施設の設置の法的要件とすることは適当でないと考えている。
なお、都道府県等においては、必要に応じ、関係地域住民等の意見を聴く等、当該施設の円滑な設置、運営が図られるように努めている。
二及び三について
法の規定に基づき、産業廃棄物の収集、運搬及び処分の基準が定められており、都道府県知事等は、これらの基準が遵守されるよう、産業廃棄物処理業者等から必要な報告を求め、産業廃棄物処理施設等への立入検査を随時実施するとともに、これらの者に対し適切な指導を行つている。また、これらの基準が遵守されない場合には、許可の取消し、事業の停止命令等により厳しく対処している。
四について
産業廃棄物処理施設の設置の届出においては、当該施設が産業廃棄物処理施設に該当するか否かを確認するとともに当該施設が技術上の基準に適合しているか否かの審査を行う上で必要であるため、当該施設で処理する産業廃棄物の種類を記載させているものであり、これを更に細分化する必要はないものと考えている。
なお、当該施設における産業廃棄物の処理については、技術上の基準及び処分の基準が定められており、これらの基準が遵守されることにより生活環境の保全が図られているものと考えている。
五について
産業廃棄物の最終処分場における事故等が原因となり、その周辺の住民等に被害が発生した場合には、当該最終処分場の設置者等が、民法(明治二十九年法律第八十九号)等の規定に従い損害賠償責任等を負うこととなる。
なお、産業廃棄物の最終処分場は、一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の最終処分場に係る技術上の基準を定める命令(昭和五十二年総理府・厚生省令第一号)の規定に基づき、埋立て終了後においても埋立地からの浸出液による公共の水域及び地下水の汚染の防止等必要な措置を講じなければならないこととされている。
六について
産業廃棄物は事業活動に伴つて発生するものであるので、当該事業活動を行う事業者が自らの責任において適正に処理すべきものと考えている。
なお、都道府県においては、主として広域的に処理することが適当であると認める産業廃棄物の処理を行うことができることとされている。
右答弁する。
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