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自衛隊の国際貢献に関する質問主意書
衆議院 第177回 第231号お答えすることは困難 ×1
質問本文
自衛隊の国際貢献については、現民主党政権が野党当時の思想背景に遡り論じなければ、真実は見えてこない。平成二十年、「テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法」において、当時、野党で参議院における第一党の民主党は反対のための反対とする姿勢をとり否決した。
奇しくも同年夏以降、ソマリア沖・アデン湾における海賊事件が急増し、この海域における海賊事件は、国際海事局レポートによると、百十一件で全世界の約四割を占めた。そして、年間約二千隻の日本関係船舶が同海域を通航し、これらの船舶の護衛は外国任せの状況であった。これまで国連安保理は、決議第一八一六号、第一八三八号、第一八四六号及び第一八五一号において、同海域の軍艦などにおける警戒、派遣などを要請していたところであり、「海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律」は平成二十一年、またしても当時の民主党は、この事案について海上警備行動のみに拘泥し成立を長引かせた経緯がある。
今回政府は、ジブチにおいて、ソマリア沖で実施中の海賊対策の強化を目的とする、自衛隊初の「海外駐留基地」を開設したが、先に述べた理念無き民主党の体質の下では、今後の運営において憂慮すべき点が多々ある。
ソマリア沖・アデン湾は、スエズ運河を経由して、原油、食料など、欧州とアジアを結ぶ国際海上輸送の要衝である。この海域の安全確保は資源小国である日本の経済及び国民生活にとって極めて重要であり、自衛隊法第八十二条の規定による「海上における人命若しくは財産」が、基本的に日本人の生命又は財産であることを、政府民主党は再確認すべきと考える。
従って、次の事項について質問する。
一 これまで「テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法」、「海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律」について、現民主党政権が過去において、否決及び成立を長引かせた理由は奈辺にあるのか、菅内閣の明確な見解如何。
二 ソマリア周辺海域、特にアデン湾周辺海域における、日本の海上交通の重要性をどのように捉えているのか、菅内閣の見解如何。
三 一及び二に関連し、現民主党政権が過去において、自衛隊の国際貢献にこれまで否定的だったと認識している。今回ソマリア沖で実施中の海賊対策の強化を目的とする、自衛隊初の「海外駐留基地」を開設したことについて、政策理念上において矛盾するものと考えるが、菅内閣の見解如何。
四 一〜三に関連し、今回の自衛隊初の「海外駐留基地」では、十年程度の活動を見越した陣容としているが、当然のことながら、隊員の増強、予算枠の拡大が求められる。平成二十三年度予算においての二百一億円削減、及び自衛隊の定数削減、さらには中期防衛力整備計画においての今後五年間における大幅な予算の削減という民主党政権の政策との整合性が大きく問われるものと危惧するが、菅内閣の見解如何。
五 一〜四に関連し、東日本大震災での自衛隊の活躍は、人的資源の重要性であると認識している。須らく定数削減を返上、即刻、防衛大綱・中期防を見直し、国内外に自衛隊基地を適切に配備することが、我が国の平和と安全、さらには国民生活における安心に資するものと考えるが、菅内閣の見解如何。
右質問する。
政府答弁書
一について
第百六十八回国会における御指摘のテロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案の審議において、民主党は、平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法(平成十三年法律第百十三号)に基づいて我が国が諸外国の軍隊等の艦船に補給した艦船用燃料等が同法の趣旨及び目的に外れて使用されたのではないかといった点について政府の十分な説明がないこと等を主張し、当該法案に反対したものと承知している。
また、第百七十一回国会における御指摘の海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律案の審議において、民主党は、海賊行為への対処は第一義的には海上保安庁の責務であり、海上保安庁のみでは海賊行為への対処が困難であるため自衛隊の部隊に海賊行為への対処を実施させる場合には、国土交通大臣の要請を受けて内閣総理大臣が内閣府に海賊対処本部を設置し、自衛隊員を同本部に設置される海賊対処隊の隊員として任命するとともに、国会の事前の承認を得るべきであること等を主張し、当該法案に反対したものと承知している。
二について
ソマリア沖・アデン湾は、御指摘のとおり「欧州とアジアを結ぶ国際海上輸送の要衝」であり、当該海域における海上交通は、我が国経済及び国民生活に必要な物資の安定輸送の観点から、重要な役割を果たしていると認識している。
三について
民主党はこれまで、海賊行為への対応に関し、「海上輸送の安全確保と国際貢献のため、関係国と協力し、自衛隊などの海賊対処活動を継続します。」(「民主党の政権政策 Manifesto2010」)等の主張をしてきたものと承知している。
御指摘の「海外駐留基地」の意味するところは定かではないが、政府としては、ソマリア沖・アデン湾における自衛隊による海賊対処行動は、海上輸送の安全確保のために極めて重要な役割を果たしていると認識しており、ジブチを拠点とし海賊行為への対処を航空機により行っている部隊の効率的な運用を図る等の観点から、当該部隊が単独で使用できる活動拠点の整備を行ったものである。
四について
「平成二十三年度以降に係る防衛計画の大綱」(平成二十二年十二月十七日閣議決定。以下「新大綱」という。)は、海賊行為への対応について、我が国を含む国際社会にとり引き続き差し迫った課題であると位置付け、海上交通の安全確保に取り組むこととしており、「中期防衛力整備計画(平成二十三年度〜平成二十七年度)」(平成二十二年十二月十七日閣議決定。以下「新中期防」という。)は、新大綱に従い、海上交通の安全確保を含む各種の取組を実効的に行い得るよう、所要の常備自衛官の定数や計画期間中の経費総額限度等を定めている。また、平成二十三年度予算における防衛関係費は、新大綱及び新中期防を踏まえ所要の額を計上したものである。
政府としては、引き続き、新大綱及び新中期防を踏まえて、海上交通の安全確保に万全を期してまいりたい。
五について
新大綱及び新中期防は、陸上自衛隊の編成定数として十五万四千人を確保するとともに、人事制度改革を実施し、精強性の向上や実員の確保に向けた取組を行うほか、各地に迅速に展開することが可能で、多様な任務を効果的に遂行し得る陸上自衛隊の部隊を地域の特性に応じて適切に配置すること等としており、政府としては、新大綱及び新中期防に基づいて防衛力の整備に取り組んでまいりたい。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。