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電力再編成に関する質問主意書

衆議院 第9回 第123号

提出者
衆議院
提出日
1950年11月30日
内閣転送 1950年12月2日
答弁書受領日
1950年12月8日
提出から8日
答弁の項目数
0
質問 582字/答弁 900字

質問本文

衆議院議長 ※(注)原喜重※(注) 殿

電力再編成に関する質問主意書

一 政府は、国土の土地、資源、産業等の綜合開発を主張しているが、こんどのポ政令による潮流式電力分断によれば、かかる施策は不可能になると思うが、これに対する政府の見解並びに対策を伺いたい。

二 分断によつて電気條件の有利な地帶、特に大都市に産業、人口の集中が激化され、一方電気條件の不利な地方は永久に未開発のままに取り残されると思うが、これに対する政府の見解並びに対策如何。

三 河川流域を中心とした電力、こう水調節、かんがい用水等の河水に関する一貫せる未開発地域の綜合開発は、著しい惡條件を生ずる(特にかんがい用水の確保について)と思うが、これに対する政府の見解並びに対策如何。

四 分断により、発電地帶は全く資源をさく取されるだけの結果となる(特に河川の維持、災害復旧費の負担)。政府は水利使用料金について特に対策を有するか。

五、現に一会社が一水系の発電ダムの大部分を支配している場合、新たに地方公共団体あるいは他会社等でその水系にダム建設をしたとき、その水系の管理、施設の点で著しい対立が生ずる。これに対する政府の見解並びに対策如何。

又この場合、他による新たな電力開発は非常に制限され、結局分断によつて電力開発は著しく遅れると思うが、これに対する政府の見解並びに対策如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一 電気事業の再編成による各地区新電力会社への電源の帰属は、電力需給の現状を考慮して潮流主義が採られたものであるが、これは既設発電所についてのみ行われたものであつて、今後の新規電源の開発については、各地区新電力会社に独占せしめず、広く一般にこれを開放するものである。

必要ある場合は、電源開発の実施方式について、公益事業委員会において調整を行うから、電源開発の企業主体のいかんにかかわらず、国土総合開発と電源開発とは矛盾を生ずることなく、従つて、この点について支障を生ずることはないと考える。

二 電力の再編成は、電源地帶の特殊性を発揮せしめるのがその目的の一つであつて、日発の分断によつて電気條件の有利な地帶と不利な地帶を生ずるのは当然である。現在、東北、信越、北陸のごとき電源地帶が他地帶と均等に電力の配分を受けているため、これら電源地帶の産業は比較的遅れているが、電力再編成によつてこれら後進地帶の産業の振興が促進せられて産業、人口の吸收を行うことになるのであるから、全国的には産業人口の疎散となるものである。

三 電源の総合開発は、治山、治水、かんがい等に密接なる関係があるが、電源の総合開発は、これらの諸條件の調整によつて総合的見地から最も合理的ならしめんとするものであるから、電力以外の治山、治水等に好結果こそ與えても惡影響を及ぼすことはないと考える。

四 潮流主義による電力再編成については、電源が他地帶の電力会社に帰属せしめらるる場合もあり、発電地帶は一見いわゆる「さく取」せられるように見えるが、水利使用料等の点について調整を加えうるから実際上は何ら支障はないと考える。

五 今後の電源開発は、地方公共団体あるいは工場、鉱山たるとは問わず、これが一般に開放せらるるものであつて、現に一会社が一水系の発電ダムの大部分を支配している場合でも、残余の地点の開発を他の企業者に許可しうるものであつて、これにより水系の管理、施設の点で既設電力会社と新規開発者と対立矛盾を生ずる場合には、公益事業委員会において調整を加えうるから、このため電源開発が著しく遅れる懸念はないと考える。

右答弁する。

衆議院の原文

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