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国民の耐乏生活についての質問主意書

参議院 第1回 第15号

提出者
参議院
提出日
1947年7月31日
内閣転送 1947年8月2日
答弁書受領日
1947年8月8日
提出から8日
答弁の項目数
0
質問 478字/答弁 892字

質問本文

片山内閣総理大臣は、施政方針演説において国民の耐乏生活を要請しこれに基く質疑応答があつたが次の点に就ての見解を示されたい。

一、最低生活費の基準に就いて政府には科学的研究の成果があると思うが之を具体的に次の様にして示されたい。

イ、国民の必要熱量の基準を勤労の度合に依つて示すこと

ロ、右の熱量源を何に求めているか

ハ、以上を根本とし現在の社会状勢よりして標準家庭一ケ月の最低生活費を食費、住宅費等々に分類してどれ位と考えているか

ニ、生活保護法に依る生活扶助金算出の基礎と右の最低生活費との関連をどう考えているのか

二、平野農林大臣は大都市の野菜供出に就いて七月は二十二匁、八月は三十匁とすると言明したが三十匁と云う基準は人間生活に必要量なのか或は供給可能量なのか、若し供給可能量であつて必要量でないとすれば必然的に不足量の補給の問題が起るがこれに就いてどう考えているのか。

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参議院の原文・経過

政府答弁書

一、最低生活費についてのお尋ねであるが、生活費について政府において問題としているのは基準生活費に関してであるので、基準生活費についての見解を述べる。

イ、日本国民の一人一日当り平均の生理的必要量は二、一六〇カロリーとされているが、戦後の著しい世界食糧不足の情勢に照し、日独両敗戦国に対する食糧輸入量決定の基準としては差し当り一、五五〇カロリー程度を確保することを目標とされているので敗戦国の宿命的所産として、この一、五五〇カロリーを国民の摂取熱量基準とせざるを得ない事情にあり、従つてまたこの数字を基準生活費算定の基準としているわけである。

ロ、カロリーの給源として主たるものは国内産米、麦、薯類及び輸入穀類による澱紛質食糧であり、魚類、野菜等で少量のカロリーを補う。

ハ、以上を根本とし、標準家庭(四・二人)一ケ月の基準生活費を飲食物費、住居費等々に分類して示すと次のようである。

円

一 飲食物費

一、四六六・三八

二 住居費

八九・五五

三 光熱費

九一・九五

四 被服費

二二〇・一二

五 保健衛生費

一五九・二一

六 教育、修養、娯楽費

一二七・三七

七 交通、通信、運搬費

六一・九八

八 其他

八二・六一

九 合計

二、二九九・一七

ニ、生活保護法による生活扶助金の算出は、最低生活の維持を目途としてこれを行うのであり、しかも最低生活の内容自体は、個々の世帯における生活の実状によつて異るので、右の平均的基準生活費とは直接の関係はない。

二、蔬菜の大消費地に対する配給を一人一日当り七月二〇匁八月から十月まで三〇匁としたのは、各産地の出荷計画に基く供給可能量を示したものである。

蔬菜は戦前一人一日当り六―七〇匁程度を消費していたのでありビタミン給源としてもこの程度の摂取が望ましいので極力特産地の再興育成をはかり、その増産を行わせるため肥料農薬等の先渡、蔬菜の出荷にリンクした肥料及びガソリンの配給を行い、地方自給菜園の増産を奨励して、大消費地における蔬菜対策としている。

尚大消費地に入荷後の公正配給増加をはかるため、新しい業者の登録制を八月一日より行うこととした。

参議院の原文

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