社会的影響度による価格階層
Kurage商品群で、実装量ではなく誤ったときの社会的損害の大きさで価格を6段階に決める設計原則
Kurage App Store の商品カタログ(kurage-products)に見られる価格設定の原則。価格はコードの量や開発工数ではなく、「その判断を誤ったときに利用者や社会に生じる損害の大きさ」で決まる。 同じ「PHP 1ファイル+SQLite」で作られている商品が 5,500円 から 550,000円 まで開くのはこのため。
関連: social-impact-pricing / kappstore-ecosystem / kappstore
価格の梯子
| 価格 | 層 | 代表商品 | 誤ったときの帰結 |
|---|---|---|---|
| 無料 | 開発中の導線 | 補助金AIチャット、出店・商圏AI、土地AI、介護相談AI、給付金AI | 導入相談への入口。製品ではなく販売前の試作 |
| 5,500円 | 知識の移転 | OSS日本語導入キット(paperless-ngx、Appsmith、Planka、Vikunja、EspoCRM 等) | 構築が失敗しても業務は止まらない。損失は作業時間 |
| 55,000円 | 単機能の判定・ナビ | 各種ハザードマップ、制度ナビ、通報先ナビ、訪問看護ナビ、請求書、予約 | 調べ直しができる。損害は限定的で回復可能 |
| 110,000円 | AIを介する業務 | Deal Desk、LINE CRM、Vibe-Cart、請求・決済連携、法案AIインタビュー、合意形成AI | 顧客対応や意見集約の質に響く。是正に手間 |
| 165,000〜220,000円 | 複数エンジンの束 | 防災判定セット(165,000円)、防災AIチャット+判定セット・重説 災害項目チェック(220,000円) | 避難判断・重要事項説明の誤り。人の安全と法的責任に直結 |
| 550,000円 | 大規模データ+オンプレ | 国会トラッカー、議員発言ログ | 報道・政治活動の根拠資料。全件データと運用ごと内製化する規模 |
階層を分けている4つの軸
- 判定エンジンの本数 — 1本(土砂災害のみ)は 55,000円。洪水・内水・高潮/土砂/津波/避難場所の4本を揃えて初めて行動を出せるのが 165,000円の防災判定セット。
- 出力が法規制の行為に食い込むか — kurage-juyo-saigai-check は宅地建物取引業法施行規則16条の4の3が定める4項目を扱うため 220,000円。単なる参考情報の kurage-landslide-hazard-map は 55,000円。
- AIが介在するか — AIが下書きを作り人間が承認する業務(kurage deal desk、kurage-ai-mom)は 55,000〜110,000円帯。ただし deterministic-core の原則により、価格が上がる理由はAIの性能ではなく、AIの出力を統制する設計責任にある。
- データ規模と内製化の範囲 — 全国の国会会議録を継続取り込みし、MCP まで含めて顧客サーバーに置く kurage-kokkai-tracker は 550,000円。
「安い=簡単」ではない
5,500円の OSS日本語導入キットは、実装難度が低いから安いのではない。当社が実測した落とし穴(measured-pitfall-catalog、oss-japanese-localization)を同梱した知識商品であり、コードそのものではなく「試行錯誤の記録」を売っている。一方 55,000円の self-contained-php-app 群は、公的データの取り込みと判定ロジックという当社が持続的に更新する資産を含む。
つまり価格階層は、知識(5,500円)→ データと判定(55,000円)→ 統制されたAI業務(110,000円)→ 法的責任を伴う判定(220,000円)→ 全件データの内製化(550,000円) という、顧客が引き受ける責任の量に対応している。
販売代理店にとっての意味
sales-partner-system の文脈では、この階層は提案の順序を決める。まず無料のAI相談と 55,000円の単機能で試させ、unknown-vs-outside-distinction や evidence-traceability といった設計思想に納得した顧客へ、220,000円の判定セットや 550,000円の議会系へ上げていく。価格の差は機能差ではなく、顧客が「間違えてはいけない」と考える領域の差として説明できる。
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